今月の表紙の絵、お知らせ
アドレア海ベニスの初夏とゴムのイソプレノイド構造式
パラゴムノキ(Hevea
brasilience)に存在するゴム(1)は1,000から5,000個に及ぶイソプレン単位の重合体と予想され,ヒルギモドキ
(Lumnitzera
racemosa)に存在するゴム様化合物(2)は500個に至るイソプレン単位の重合体と分析されている。これらは分子内二重結合の立体
化学が主に
cis構造であることからシス-ゴムといわれる。分子内の二重結合
の立体化学がtrans構造のものはトランス-ゴムといわれる。
チューインガムはシス-
ゴムとトランス-ゴムの程よい割合の混合体でありチクルを原料とする。ゴムはC5重合体として生合成され巨大分子となり, 微生物のrubber
oxygenaseやlatex-clearing proteinによる初期の分解(3)後, 低分子へと代謝される。
参照:
(1)Yamashita et al. (2016) eLife 5, e19022
(2)Skoczylas et al. (1994) Plant Physiol.Biochem. 32, 825-829
(3)Luo et al. (2014) Appl. Environ. Microbiol.
80, 3895–3907
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